筋トレ

【大胸筋】ベンチプレスとダンベルベンチプレス 大胸筋の筋肥大にはどちらがオススメ?!

こんにちはー!藤野リョウです!

要約:男らしい大胸筋になりたいけど、基本のトレーニングは何をしたらいい?ベンチプレス?ダンベルベンチプレス?この悩みに対して、論文を用い、科学的に解決していきたいと思います。

大きな大胸筋は、男の憧れであり、男らしさの象徴です。

ただ、いざジムに行くと、

「ベンチプレスをするべきなのか・・・ダンベルベンチプレスをするべきなのか・・・。」

せっかくトレーニングをするなら効果的なトレーニングをやりたい!

そこで、実際にトレーニングをしつつ、研究論文も調べてみました!

結論としては、ダンベルベンチプレスがオススメです。

なぜ、ダンベルベンチプレスがオススメかを、大胸筋の構造や筋肉の発達の原理、論文を用いて紐解いていこうと思います。

大胸筋の機能と構造について簡単に解説

大胸筋は鎖骨・胸骨・肋骨から上腕骨につく、扇形をした筋肉です。

腕を内側に閉じる動き(肩関節の内転、肩関節の水平内転)や、肩を内側にひねる動き(肩関節の内旋)で働きます。

大胸筋は3つのパートに分かれています。

  1. 大胸筋中部線維
  2. 大胸筋中部線維
  3. 大胸筋下部線維

と呼びます。中部線維と下部線維の働きは似ていますが、上部線維に関しては、肩を上げる(肩関節の屈曲)働きがあります。

これら3つのパートを意識してトレーニングをしていくことで、より立体的な大胸筋を作っていくことができます。

フラットベンチ(水平のベンチ)の場合、②の大胸筋中部線維を主に鍛えることができます。

では、そもそも筋肉はどのような過程を経て成長していくのでしょうか。

筋肉の発達の原理と原則について簡単に解説

筋肉は、関節運動により、伸び縮みし、その損傷と回復の過程で,発達していきます。

筋トレをして、栄養を十分に摂ることによって筋肉でのタンパク質の合成が高くなります。

筋肉は日常的に合成と分解を繰り返していますが、この合成が分解を上回ることによって筋肉は成長していきます。

この成長を具体的に言うと、筋線維数の増加と、筋線維の断面積の増加です。

これによって筋肉が大きくなることを筋肥大と呼びます。

しっかりと筋肉を働かせて、筋肥大させるためには、筋肉が十分にストレッチ(伸張)された上で、収縮させることが重要となります。

ちなみに、筋トレ直後に筋肉が張る「パンプ」と呼ばれる状態は、運動中の筋肉から血液を排出する静脈が圧迫・圧縮されることで、静脈から水分(血漿)が筋肉に逆流し、結果的に筋肉が肥大したような状態となることです。

大胸筋トレーニングの王道「ベンチプレス」

ベンチプレスは大胸筋のトレーニング、むしろ筋トレの代名詞といっても過言ではないでしょう。

ベンチプレスは、高重量を扱うこともでき、その重量をモチベーションにトレーニングを進める人も多いと思います。

ただし、いつの間にか重量ファーストとなってしまうことには注意が必要です。

高重量を扱おうとすると、バーベルを下す・持ち上げる動作が小さくなってしまう傾向があります。

2022年、スペインの研究グループが、完全に胸までバーベルを下す場合と、3分の2まで下す場合、3分の1まで下す場合で比較したところ、完全に胸までバーベルを下してトレーニングをした方が効果があったと報告しています。

参考文献:Martínez-Cava, A, Hernández-Belmonte, A, Courel-Ibáñez, J, Morán-Navarro, R, González-Badillo, JJ, and Pallarés, JG. Bench press at full range of motion produces greater neuromuscular adaptations than partial executions after prolonged resistance training. J Strength Cond Res 36(1): 10-15, 2022

よって、ベンチプレスで大胸筋をしっかりと活動させ、筋肥大を狙うのであれば、バーベルは胸まで下ろして扱える重量にする必要があります。

ダンベルベンチプレスは最強!?ダンベルベンチプレスの効果!

上記の通り、ベンチプレスでの最大効果を得るには、バーベルをしっかりと胸まで下ろして行うことがわかりました。

しかし、バーベルを下ろせる範囲にも限界があります。

筋肉が成長するには、しっかりとその筋肉をストレッチさせた状態から、収縮を得る必要があります。

ダンベルベンチプレスは、ベンチプレスよりも可動域を確保できるため、大胸筋にしっかりとストレッチを得ることができます。

2017年、ブラジルの研究グループが発表した論文によると、ベンチプレスと比較しダンベルベンチプレスを実施した群の方が、大胸筋の筋活動が多く得られたと報告しています。

参考文献:Farias, DdA, Willardson, JM, Paz, GA, Bezerra, EdS, and Miranda, H. Maximal strength performance and muscle activation for the bench press and triceps extension exercises adopting dumbbell, barbell and machine modalities over multiple sets. J Strength Cond Res 31(7): 1879-1887, 2017

よって、大胸筋の筋肥大を狙う種目としてダンベルベンチプレスはかなり優良な種目であると言えます。

私自身も、ベンチプレス中心のトレーニングから、ダンベルベンチプレスを中心としたトレーニングに変更し6ヶ月ほど経過しましたが、大胸筋の発達を自覚しています。

ただ、ベンチプレスと比較し、ダンベルベンチプレスでは、独立したダンベルを扱うため、一定の運動軌道を保つためには肩関節を安定させる必要があります。

よって、肩関節周囲筋のパワーも必要となってきます。

まずは低負荷(連続15〜20回程度を扱える重量)で実施し、徐々に重量を増やしていくことをお勧めします。

ストレッチを効かせようとするあまり、肩関節に過度な負担をかけ、ケガのリスクがあります。肩に痛みや違和感が生じたら、無理をせず、中断しましょう!

まとめ

大胸筋を発達させるトレーニングであるベンチプレスとダンベルベンチプレスについて比較・検証してみました。

筋肉は、十分なストレッチを得てから収縮することが大切です。

ベンチプレスは、しっかりと胸までバーベルを下すことで、大胸筋のストレッチが得られ、トレーニングの効果が高まります。

ダンベルベンチプレスとベンチプレスを比較した研究では、ダンベルベンチプレスを実施した群の方が、大胸筋の筋活動が高かったと報告があり、ダンベルベンチプレスは大胸筋の筋肥大に優良な種目です。

効率よくトレーニングを進め、理想の体を手に入れましょう!

動き(Ugoki)、感じ(Kanji)、そして考える(Kangaeru)!

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藤野リョウ
藤野リョウといいます。「理学療法士(本業)/ブログ運営(副業)」どちらも誰かの役に立つため日々行動しています!