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就寝前プロテインは本当に効果ある?科学的根拠に基づくその真価と賢い活用法

リョウ
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こんにちは!藤野リョウです!

「寝る前にプロテインを飲むといいらしい」

筋トレや健康に関心がある方なら、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

でも同時に、

「本当に必要なの?」「太らないの?」と疑問を感じる方も多いはず。

結論、寝る前のプロテインはとても有効です。

この記事では、最新の科学的知見をもとに、就寝前のプロテイン摂取が体に与える影響や、より効果的に活用する方法をわかりやすく解説します。

なぜ「寝る前」にプロテインが注目されるのか?

睡眠中は長時間“絶食状態”。血中アミノ酸濃度が下がり、筋肉の分解が進みやすくなります。

つまり、寝ている間に筋肉を失うリスクもあるということ。  [/chat]

ここで役立つのが「就寝前のプロテイン」。

研究によると、夜でもプロテインはきちんと消化・吸収され、血中アミノ酸を安定的に維持できます。

 その結果、夜間の筋肉合成が促進され、筋肉の回復と成長を助けてくれるのです。

 

就寝前プロテインがもたらす3つのメリット

1. 筋肉量・筋力の向上

夜のタンパク質補給は、トレーニングで傷ついた筋肉の修復と超回復をサポートする

特に長期的な筋トレプログラムと組み合わせることで、筋量や筋力の伸びがさらに大きくなると報告されています。

2. 回復を早める

夕方や夜にトレーニングをした場合、就寝前にプロテインを摂取することで、筋肉の修復が睡眠中に進みやすくなります

筋肉痛の軽減や疲労感の早期回復にも関わるとされ、次の日のパフォーマンス維持にも効果が期待されます。

3. ミトコンドリア合成にも影響

最新の研究では、プロテインが筋肉の主成分だけでなく、ミトコンドリア(エネルギー生産の中枢)のタンパク質合成も促進することがわかっています。

これにより、持久力の向上や疲れにくい身体づくりにもつながる可能性が示されています。

どれくらい飲めばいい?最適な摂取量の目安

日中の食事では20〜30gのプロテインで筋合成が最大化されるとされています。

しかし、睡眠中は7〜8時間という長い絶食状態。この時間をカバーするには、就寝前には40g程度のプロテイン摂取が推奨されています。

ただし、必要量は体格・活動量・目標(増量or減量)によって個人差があります。

以下のような方は、より多めの摂取が効果的かもしれません。

  • 除脂肪体重が多い方
  • エネルギー不足の状態(減量中など)
  • 高頻度でトレーニングをしている方

 

ホエイ?カゼイン?種類の選び方

ホエイプロテイン

  • 吸収が早く、アミノ酸濃度がすぐに上昇
  • ロイシン含有量が多く、筋合成スイッチを刺激

カゼインプロテイン

  • 吸収がゆっくりで、長時間アミノ酸を供給
  • 「持続性」で夜間の栄養供給に向いている

かつては「就寝前はカゼイン一択」とされていましたが、最近の研究では、ホエイでもカゼインでも効果に有意差は見られないという結果も。


大切なのは、高品質なプロテインを適量摂取することです。

植物性プロテインはどうなの?

ヴィーガン志向の方や消化の観点から注目される植物性プロテイン(ピープロテインやライスプロテインなど)ですが、夜間の筋合成への影響については、まだ研究が発展途上。

いまのところ、植物性単体ではやや効果が劣る可能性がありますが、以下の工夫でカバー可能です。

  • 異なる植物性たんぱく質を組み合わせる
  • ロイシン含有量を補うよう工夫する

効果を引き出す「運動のタイミング」との関係

プロテインの効果は、運動とセットにするとさらに高まります。

特に、夕方にレジスタンストレーニング→就寝前プロテインの組み合わせは最強。

運動によって筋肉のアミノ酸感受性が高まっているため、より効率よく活用されます。

最も重要なのは「1日の総タンパク質摂取量」

就寝前のプロテインは有効ですが、それ以上に大切なのが1日の総摂取量です。

  • 筋肉の成長には、体重1kgあたり1.2〜1.8g/日の摂取が推奨されています。
  • さらに、1日3〜4食に均等に分配することで、筋合成を最大化できます。

 

就寝前のプロテインは、1日の中で不足している分を補い、長時間の絶食をカバーする「第4の食事」として活用するのが賢い使い方です。

 

個人差と反応のばらつきに注意

・反応しやすい人・しにくい人がいる(遺伝的な個人差)

・プラセボ効果で実感があるケース

・高齢者では、より多くのタンパク質が必要な傾向もあり、効果が出にくいことも

 

まとめ:賢く「夜活」プロテインを取り入れよう

就寝前のプロテイン摂取は、

✔ 筋肉合成をサポートし
✔ 回復を促し
✔ 長期的な筋量・筋力アップにもつながる

といった科学的根拠のある有効な戦略です。

ただし、それはあくまで1日のタンパク質戦略の一部であることも忘れずに。

 「食事全体のバランス」と「運動との連携」を意識しながら、あなたのライフスタイルに合った方法で取り入れてみましょう!

 

〜参考文献〜

  • Role of Ingested Amino Acids and Protein in the Promotion of Resistance Exercise–Induced Muscle Protein Anabolism. (2016)
  • Pre‑sleep Protein Ingestion Increases Mitochondrial Protein Synthesis Rates During Overnight Recovery from Endurance Exercise: A Randomized Controlled Trial. (2023)
  • The Impact of Pre-sleep Protein Ingestion on the Skeletal Muscle Adaptive Response to Exercise in Humans: An Update. (2019)
  • Effects of Pre-Sleep Whey vs. Plant-Based Protein Consumption on Muscle Recovery Following Damaging Morning Exercise. (2020)
  • Pre-Sleep Protein Ingestion to Improve the Skeletal Muscle Adaptive Response to Exercise Training. (2016)
  • How Healthy Are Non-Traditional Dietary Proteins? The Effect of Diverse Protein Foods on Biomarkers of Human Health. (2022)
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藤野リョウ
藤野リョウといいます。「理学療法士(本業)/ブログ運営(副業)」どちらも誰かの役に立つため日々行動しています!